「有田みかんシステム」とは、日本で初めて、みかん栽培を生計の手段に発達させるとともに、持続可能な開発を可能にし、当地域を日本一のみかん産地に発展させた持続的農林業システムです。
1.みかん栽培の産業化
・室町時代より自生みかんを栽培
・安土桃山時代には、熊本県から小みかんを導入し、優良系統の選抜を重ね「紀州みかん」を育成
→日本のみかん産業を索引
2.多様な品種の発見・栽培
・高い観察力により、数多くの優良品種を発見
・みかん栽培との兼業により、農家ニーズに応える「2年生・土付き苗木」を生産
→産地の自立性を向上
3.地勢・地質に応じた栽培
・地勢・地質の組み合わせに応じた「長所を活かし、短所を克服する」栽培
→地域全体で「有田みかん」産地を形成
4.販売面での優位性の維持
・日本初のみかん共同出荷組織「蜜柑方」を組織
・以降も時代に応じてその形態を発展
・現在では、多様な出荷組織が共存
→販売面での優位性の維持
本システムにより、持続可能な発展を続けた有田地域は、日本を代表する地域ブランド「有田みかん」を確立し、日本一の生産量を誇る産地となるとともに、他産地の発展を索引してきました。