保存地区は旧市街地の北西に位置し、東西約
400m、南北約280m、面積にして約6.3ヘク
タールに及びます。
16世紀末期頃に開発されたといわれる北町
鍛冶町、中町、濱町を中心とする醤油醸造業が
最も盛んであっ た一帯にあって、『通り』と
『小路』で面的に広がる特徴的な地割と、醸造
業関連の町家や土蔵を代表とする近世から近代
にかけての伝統的な建造物がよく残さ れている
地区です。醤油醸造など商工業を中心に発展し
た湯浅の町並みは、その重厚な歴史的風致を
今日によく伝えていることから我が国にとって
価値が高いと評価され、平成18年(2006)
12月19日に全国初の醤油の醸造町として、
国の『重要伝統的建造物群保存地区』に選定
されました。
(写真は北町区)
◆厨子(つし)二階と本瓦葺
明治頃までは厨子二階と呼ばれる低い2階建で
2階部分は物置や使用人部屋でした。年代が
新しくなるにつれて建ちが高くなり、やがて
総二階となります。屋根瓦は本瓦葺の伝統が
大正期頃まで強く残っています。
◆湯浅まちなみ交流館
(湯浅町湯浅444番地)
建物は所有者からの寄付を受け、敷地は地元住民
団体「北浜町街づくり委員会」からの寄付金を充
て湯浅町が取得し、文化庁の補助事業により改修
しました。観光客のおもてなし施設として地元
住民団体が運営しています。
・開館時間:午前9時半~午後4時半
・休館日:水・木曜日、年末年始
◆岡正 おかしょう
(湯浅町湯浅37番地)
江戸末期頃に建築された町家で、『岡正』という
屋号の酒屋でした。
現在は町並み散策の休憩案内所として改修しました。
・開館時間:午前10時~午後4時
・休館日:水曜日、年末年始
(水曜日が祝日の場合はその翌日)
◆甚風呂 じんぶろ
(湯浅町湯浅428番地)
幕末から昭和の終わりまで営業していた銭湯です。個性的な外観と建物内部を保存・復元し、古民具などを展示して歴史民俗資料館として公開しています。
・開館時間:午前9時30分~午後4時30分
(平日正午から1時まで閉館)
・休館日:水曜日、年末年始
(水曜日が祝日の場合はその翌日)
◆北町ふれあいギャラリー
(湯浅町湯浅47番地の6)
空き家となっていた明治時代の建物を、町並み
散策の休憩所を兼ねたギャラリーとして活用し
ています。絵画、写真、陶芸、手芸などの作品
を月替わりで展示しています。
・午前9時~午後5時
・休館日:水曜日、年末年始
(水曜日が祝日の場合はその翌日)