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湯浅宗重(1118年~1195年)は、平安時代末期から鎌倉時代初期にかけて湯浅を本拠地に活躍した武士です。
宗重ははじめ平氏に属し、平清盛らを支えましたが、その後の鎌倉幕府からも信頼され、引き続き所領を安堵され広く紀伊国一円に勢力を広げる「湯浅党」と呼ばれる武士団を形成する礎を築きました。
宗重は、自らの子らを有田地域一体に配し(一門)、姻戚関係で結びついた他家(他門)をも取り込んで、勢力を拡大していきました。
また、武勇の一方で、神仏を崇信して、神社・寺院の修理や建立を行い、手厚く保護するという横顔も持っていました。明恵上人は、娘の子、つまり孫にあたります。