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湯浅町は、熊野三山へと続く熊野古道の宿場町として栄え、熊野古道が商店街を通る町としても知られています。
交通上重要な位置にあった湯浅は、近世に入り次第に商工業都市として発展を遂げます。
その核をなしたのは、なんといっても醤油です。
鎌倉時代、中国の宋で修行を積んだ僧が伝えた「金山寺味噌」から生まれたのが、現在の日本の醤油の始まりと言われており、紀州湯浅は「醤油醸造の発祥の地」と知られています。
白壁の土蔵、格子戸や虫籠窓など、醤油醸造の伝統を感じる家並みが残る東西約400メートル、南北約280メートルの一帯は平成18年に文部科学省から「重要伝統的建造物群保存地区」に選定されました。
醤油醸造など商工業を中心に発展した町が今も地割を残し、近世から近代にかけての重厚な町並みが歴史的風致をよく残す貴重なものと認められたのです。
素晴らしい自然と醤油の香り漂う湯浅の町は懐かしく、そして今も力強く伝統と文化を発信し続ける町なのです。
湯浅町湯浅伝統的建造物群保存地区保存活用計画(本文) [PDFファイル/487KB]